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連載を始める前はそこそこ余裕を持って執筆できていましたが、始まってしまうとあっという間に日にちが過ぎてしまって困った困った^^;
書くごとに品質が低下している気もしますが、やりだした以上後戻りは出来ませんからね。なんとか頑張ってます。
そろそろ他の方による記事もお見せできるかと思いますので、もう少々お付き合い願います。

では、本日はいよいよ海モノの御紹介と参りましょう。
大日本帝国海軍 陽炎型駆逐艦 と、 大英帝国海軍 L級駆逐艦 です。

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※今回はいつもに増して前置きが長いです※
   ※適宜読み飛ばしてください※


第二次大戦前の日本海軍において、駆逐艦には大別して4つの種類がありました。
書類上では甲乙丙丁に型をつけて呼称される各種類には、それぞれ艦隊用駆逐艦、防空駆逐艦、高速駆逐艦、簡易駆逐艦との意味を持っており、
このうち最も初期から、かつ力を入れて建造されたのが甲型、艦隊用駆逐艦でした。これは有名なワシントン海軍軍縮条約による艦船トン数の制限による
米英との間の主力艦の数的な不利を解消すべく、洋上艦隊決戦においてあらかじめ数で勝る敵米英艦隊へ魚雷を用いた漸減攻撃を行う任務を負った駆逐艦です。
この戦法を行うには、決戦直前に敵艦隊へ駆逐艦のみによる殴り込みをかけねばならないということであり、それまでの軽装な駆逐艦では到底不可能な任務です。
そのため他国においては類を見ないほどの重武装重雷装を備えた大型駆逐艦が望まれ、この方針に則って初めて建造されたのが特型駆逐艦こと吹雪型駆逐艦でした。
なお、乙型は秋月型、丙型は島風(1隻のみ)、丁型は松型の各駆逐艦が相当します。

この重武装志向の駆逐艦の出現は各国に多大な衝撃を与えましたが、当然この艦の存在は軍縮条約をともすれば無意味にしかねなかった訳であり、
続くロンドン海軍軍縮条約では明らかに吹雪型に対応した、駆逐艦など小型艦艇に作用する条項が含まれていました。
海軍はこの条項に抵触しないより小型の初春型を設計しますが、ただでさえ武装に比して小型な吹雪型よりさらに小さい初春型に、吹雪型に匹敵する武装を搭載して
運用上何も問題がなかったわけでは当然ありませんでした。



1934年、千鳥型水雷艇友鶴が波浪により、設計上は転覆しないはずの40度の傾斜で転覆し、海軍の艦艇設計を行っていた艦政本部はこの事件に震撼します。
後に「友鶴事件」と呼ばれるこの事件の原因は、明らかに過重武装によるトップヘビーでした。吹雪型以降の駆逐艦は押し並べて二の轍を踏みかねない設計思想です。
応急対策としては船底にバラストを70トンも追加したり、艦側面のバルジ(浮力を発生させる鋼板製のふくらみ)を撤去し、喫水線を下げ安定させました。

しかし、悲劇はこれでは終わりませんでした。翌年1935年、演習のため臨時に編成された第4艦隊は岩手県の沖合にて台風に遭遇しますが、
「台風の克服も演習上有意義である」として回避せず突入し、結果として沈没こそなかったものの多数の艦艇に被害が出てしまいます。
とりわけ参加した2隻の吹雪型は艦首を切断する大事故となってしまい、日本の艦艇設計の問題点を再び露呈することとなってしまいました。
友鶴事件の対策は完了していたものの、今度は重武装のための艦体の軽量化があだとなって強度不足を招いてしまったのです。友鶴事件と並ぶ海軍2大事件のもうひとつ、
「第4艦隊事件」でした。強度不足を直すため既存の初春型には徹底的な改修が加えられ、建造中だった艦はいったん中止した後に白露型として再出発するものの
艦政本部としては武装的に納得のいくものではありませんでした。その後、設計からやり直した朝潮型は吹雪型の再来といえるものでしかなく、
吹雪型の設計からすでに10年を経ていたこの時代としてはやはり、不本意な性能でした。



そうして、過去の経験と最新の要求に基づいて、艦隊用駆逐艦の決定版として生まれたのが陽炎型駆逐艦です。この時期にはもう既に軍縮条約もなく、
自由に設計ができたことも大きな助けとなり、まさに攻撃的な性格の日本駆逐艦の有終を飾った一艦でした。大和特攻に連れ添った幸運艦「雪風」も陽炎型の一艦です。
武装については、主砲や高角機銃は吹雪型から小改造を経たのみで特に特筆すべき点はありませんが、この艦を語る上で重要なものは雷装です。
駆逐艦としては初めて、建造の時点から93式61センチ酸素魚雷を装備していました。これまでは同じ61センチでも酸素魚雷の製造が間に合わず、
大戦末期は別としても竣工時は旧式の90式空気魚雷しか装備できていなかったのです。

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酸素魚雷とは、魚雷を駆動するエンジン用の空気タンクを酸素タンクに置き換えたものです。通常、空気には酸素が2割程度しか含まれていないため、
タンク内の8割の容積は無駄となってしまいます。しかもそれらは魚雷の航走に伴って排気されますが、それの気泡は相手に魚雷の存在を知らせてしまうだけです。
であれば、もし純酸素が充填出来れば、空気タンクはこれまでの2割の容積で済む訳で、その分を高精度な誘導装置やより多量の炸薬に回すことができます。
さらに効率的なエンジン燃焼のおかげで射程の延伸に雷速の向上も見込める、まさに一石二鳥どころではない多大な効果がありました。
ですが純酸素は取扱いがとても敏感で、実用化にこぎ着けたのは列強の中でも日本だけでした。いきなり酸素だけをエンジンに送らず、徐々に空気に混ぜて
酸素濃度を高めるというやり方でなんとか成功したのです。その他にもエンジン冷却水を魚雷の中のタンクに用意していたのを魚雷の外部から海水を
導入するようにしたりと、徹底的に炸薬量を増加させる措置を講じ、最終的には米国Mk.15魚雷の375kgに対し93式3型の780kgというとてつもない弾頭重量を達成しました。
ただし、充填された炸薬には日米でかなりの差があったこともまた事実です。日本の97式爆薬は米軍のHBX水中用爆薬に比べ明らかに劣っていたので、
その威力差を炸薬量で補おうとする意図もあったのでは、とも言われています。

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さらに、日本独特の装備として次発装填装置が実装されました。これは本来、クレーンでつり上げながら1発づつ再装填していた魚雷を機械によって装填する画期的もので、
手作業では戦闘中の再装填は事実上不可能だったのに対し、砲戦中でも条件次第ではほんの数分で再装填を完了してしまう装置です。
ゲーム内では通常の魚雷装填が1発あたりで20秒、つまり5連装の発射管であれば1分半以上かかるのに対し、史実で装備されていた艦ならば20秒足らずのリロード時間で
再発射可能にしてしまうとてつもない装備です。輸送船の随伴があるならば、たとえ戦艦相手でも被撃沈までに致命傷を負わせることができるでしょう。
現時点では陽炎型にのみ装備された特別な装備です。さらに、今バージョンより25mm単装機銃も実装されました。まさにハリネズミのごとき大戦末期の状況を再現しています。

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さて、この陽炎型が建造された造船計画のことを第三次軍備補充計画、通称マル3計画と言いました。
この計画は陽炎型開発の経緯にもあるとおり、ワシントン、ロンドン両軍縮条約以後初の艦艇補充計画であったため、これまでになく実戦的かつ大規模な
艦艇建造計画となったわけですが、このマル3計画にはかの大和や翔鶴型の建造も盛り込まれており、特に大和と陽炎型の不思議な縁は切っても切れないものがあります。
マル3計画において、陽炎型は予算では18隻分を計上されましたが、実際には15隻しか建造されていません。この余剰3隻分にさらに潜水艦1隻分の予算と排水量を追加して
大和型のトン数偽装に使われたのです。すなわち、対外的には建造される戦艦は3万5千トンのごくありふれたものに見せかけておき、実際の排水量6万トンとの埋め合わせとして
計上されました。国の会計はこの時代でも一般に公表されていましたから、桁違いに大きな大和型などを馬鹿正直に予算計上していたら一発で見抜かれてしまうという訳です。
そんな大和誕生から寄り添ってきた雪風が、坊ノ崎沖での壮絶な臨終を見届けることになるとは、数奇な運命とはこのことでしょうか。



一方、話は変わって地球の反対側の英国ではマル3計画と同じ年、1937年に新型駆逐艦「L級駆逐艦」の建造計画が承認されていました。
1番艦の名前からラフォーレイ級とも呼ばれるこの駆逐艦、建造計画こそ同じ年ではあるものの、陽炎型の各艦が軒並み1941年の中旬までに全艦竣工しているのに対して
およそ半年ほど遅れての竣工となっています。これはこの艦の主砲である新型の4.7インチ(120mm)砲Mk.11の生産が遅れたため、代替案として4インチ(101.6mm)砲Mk.16を
応急的に乗せた混乱によるもので、同型艦の半数がこの旧式砲装備で建造されました。ただし、FHSWではちゃんと新型砲搭載で登場いたしますのでご安心を。

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経空驚異に枢軸軍ほど悩まされなかった英国艦としては珍しいことに、他の艦と比べて対空兵装は若干ですが強化されています。
ゲームでは史実どおり、建造当初の4連装魚雷発射管2基のうち大戦中の改装に準じてそのうちの1基を下ろし、そのスペースに4インチMk.5対空砲を1門搭載しています。
とは言ってもそれ以外は12.7mm4連装とエリコン20mmが片舷に1基づつしかありませんので、主砲でも積極的に対空戦闘を行わないと敵機を追い払うのは困難でしょう。
え、40mmポンポン砲?もちろん装備していますよ!4連装の物が1基、4インチ対空砲と同じ席で使用できます。英国魂の真髄ですからこれは外せませんよね!

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…と、陽炎型に比べL級はこれ以上書くことが出来ません^^;
というのも自分の知識と手元の資料にこれ以上詳しいことが載っていないからでして。ちなみに、先述の4インチ砲搭載型ももしかしたら登場するかもしれないとのこと。
対空用途に限って言えば4インチ砲搭載型のほうが装填速度などにより優れていますので、この艦が防空の要になってくるマップもあるかもしれません。



どちらの駆逐艦も同じ時期に計画建造され、トン数も兵装もほぼ同じ、そして激戦の中で同型艦の大半を波濤の中に亡くしているという、ここまで似かよっているのは
なにか因縁めいたものすら感じ取れる両艦の出現で、次期バージョンの海戦は一層の激戦となることでしょう。
特に英国の駆逐艦は小型のコルベットか米軍のフレッチャーが代替している状況だったので、バランス調整の一手段、フレッチャーの置き換えなどでの登場が期待されます。
惜しむらくは戦闘海域が合致しないので、陽炎型とラフォーレイ級の直接戦闘は史実マップにおいては見れそうもないことでしょうか^^;





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